シリーズ第6回 「裁判所は大麻の〈有害性〉についてどのように考えてきたのか」

シリーズ第6回 「裁判所は大麻の〈有害性〉についてどのように考えてきたのか」

主催:龍谷大学ATA-net研究センター/共催:犯罪学研究センター・ ティーチイン

日時:2021年5月17日(月)18:00-20:00
(オンライン開催・事前申し込み制・参加無料)

報告者:園田 寿(甲南大学名誉教授)

1.開会の挨拶(石塚 伸一・龍谷大学法学部教授) 5分
2.報告者 園田 寿(甲南大学名誉教授)55分
3.質疑応答・ディスカッション 55分
4.閉会の挨拶 5分

事前お申込者へ、ZOOMミーティングID URLをPeatix登録メールアドレスにお送りいたします。
定員:約200名  参加費無料

お申込み http://ptix.at/nKGcSy  締め切り2021年5月17日(月)18:00まで

・報告会までに使用予定の端末(PC、タブレット、 スマートフォンを含む)に、「Zoom」 アプリのインストールをお願いします。
https://zoom.us/
・入室時、マイクはOFFの状態です。発言時のみONにしてください。
・入室時、ビデオはOFFの状態です。必要に応じてONにしてください。
・報告会の録画・録音は禁止いたします。
・開始15分前より入室可能です。

【企画の趣旨】
最高裁が昭和60年の2つの決定において、大麻の有害性を前提に大麻規制の合憲性を肯定して以来、大麻の有害性についての議論は少なくとも法廷の場では決着をみたといわれている。しかし、これは30年以上も前の議論であり、その後大麻に関する科学的研究も進み、国際的には大麻に対する寛容の度合いも進んでいる。このような流れの中で、改めて大麻取締法の成立過程や大麻の有害性に関する裁判所の考え方を検証する。

【プロフィール】
1952年生まれ。甲南大学名誉教授、弁護士、元関西大学教授。専門は刑事法。ネットワーク犯罪、児童ポルノ規制、青少年有害情報規制、個人情報保護などを研究。
主著に『情報社会と刑法』(2011年成文堂、単著)、『エロスと「わいせつ」のあいだ』(2016年朝日新書、共著)など。
ヤフーニュース個人に連載中『罪と罰のはなし』http://bylines.news.yahoo.co.jp/sonodahisashi/


私たちは、昨年1月、ATA-net研究センターの設立を記念し、イーサン・ネーデルマンさんをお招きして、「薬物政策とハーム・リダクション」に関するシンポジウムを開催しました。その際、つぎのことを確認しました。

「薬物政策とハーム・リダクション」に関するシンポジウム(Youtube動画)

「薬物との戦争(A War on Drug)」は終わった。薬物の自己使用を犯罪として処理することを止めようという動きが本格的化している。特定の薬物を禁止して、それを使うと捕まえて、刑務所に放り込むという厳罰主義のアプローチは、当事者の回復のチャンスを奪い、支援者との関係を断ち、地域社会の健康に有害な影響を及ぼす。わたしたちは、依存症者を処罰して、社会と刑務所を往復させる「回転ドア」を壊す必要がある。

ところが、これまで処罰の対象となっていなかった大麻の使用を犯罪化・刑罰化しようという論議が始まっています。厚生労働省は「大麻等の薬物対策のあり方検討会」を立ち上げ、医療用大麻の使用を拡大し、これまで処罰対象ではなかった「大麻使用罪」を新設しようとしています。なぜ、日本政府は、世界的潮流に抗うような作業を始めたのでしょうか。龍谷大学ATA-net研究センターと犯罪学研究センターは、連続ティーチインを開催して、現実を知ること、政府政策の意味を学ぶことから始めようと思います。


ATA-net 研究センター https://ata-net.jp/
犯罪学研究センター https://crimrc.ryukoku.ac.jp/